人気ブログランキング |

塩田千春展

日曜に横浜まで神奈川県民ホールで開催されていた『塩田千春展』を観覧した。
秋は展覧会を含めイベントが多く、なかなかすべての知人友人関係の発表の場に足を運ぶことができない。
塩田さんは既に国際的に活躍されている方で面識はないが、今月のトピックスのひとつでもある。
県民ホールは山下公園の目の前に位置しているにもかかわらず、地味で目立つポスターがあまり見当たらない。
行政関係はひっそりと場を提供するのを得意としている。
でも作家には気の毒に思えたのは私だけだろうか。

さて中にはいると、テレビ画面で観る映像の部屋がふたつ、写真作品の部屋がひとつ、そしてメイン会場にはインスタレーションによる演出。所々を破壊されたグランドピアノを中心に置き、廻りに数十ものイスが並べられてピアノとイス、イスどうしをたくさんの黒い糸で張り巡らせている。ゆるんでいる糸はひとつもなく緊張感がみなぎる。
まるで蜘蛛の巣のようだ。
その蜘蛛の巣に似た糸がトンネルのような天井いっぱい張り尽くしている部屋を歩く。
毛細血管にも見えてくるし、張りつめた想いのようなものも感じる。
そこから木の額縁をやはり数十枚もっとかもしれない、壁に敷き詰めているインスタレーションの部屋を歩く。現在ドイツで生活している彼女ならではの発想。
ヨーロッパの匂いに包まれる。しかしけして明るいものではない。アウシュビッツの収容所にも思える。

写真、映像は作家自らが作品にもなっている。
写真の方がグロテスクであった。ひとつ、印象的だったのは全裸の作家にどっぷりと濃い血の塊をバケツのようなものでかけられたような有様。だが塩田の目には悲しみの翳りはない。クールでいて強いまなざしをこちらに向けている。
今回作家としての自信に満ちた意志の強さをまざまざと見せつけられた。
名前
URL
画像認証
削除用パスワード

※このブログはコメント承認制を適用しています。ブログの持ち主が承認するまでコメントは表示されません。

by art-pm | 2007-11-06 16:31 | Comments(0)

美術家・坂内美和子のブログです。日々感じたこと、見たことや、アート制作、展覧会の案内、絵画教室アトリエMIWAのことなど


by art-pm
カレンダー
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31