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都心のギャラリー事情

昨日、千葉ウエストビレッジ文化祭のフライヤーを手に銀座にギャラリー巡りへ。
数週間前、個展を終えてからは久しぶりの到来。
INAXに、ギャラリー現、藍画廊、Oギャラリーなど、おなじみの箇所へ置かせてもらった。
そういえば最近銀座のギャラリーにはここ数年尋ねる回数が減っている。
もちろん日頃の仕事の忙しさもあるが、銀座京橋界隈から主流のギャラリーが閉鎖したり、都下へ移動していたりするからである。そのため一度に回ることは不可能なのである。
その点、ここのところ少しずつ盛り上がりを見せているのが馬喰町界隈。
まだこちらはギャラリー数は少ないが、都心の老朽化したビルを解体する都合上、移動しているのも事実。
そういった関係上、主流の都心のオーナーは苦労が絶えない。
もちろん作家側も今後の活動の場が少なくなるのに不安は常にある。
特に若い世代の人たちが回るのが年々減少している。
昔のように若い作家が高額な賃料を払って発表する機会も減ってきているのもあるからだろう。
これも時代の流れなのか。
昔から作家はお金に苦労はしていて、それでも地道な努力で発表するものなのだが、今の若い世代は一攫千金を狙っている。
出生時から不況の世相なのでそれもわからないではない。だが、そういった作家は数年後には消費されてしまうのも事実だ。
学芸員やキュレーター、アートディレクターも本業にも関わらず直に作品を目に触れる機会を減らしている。
恐らく雑用などで身動きが取れないほど余裕がないのだろう。
だが果たしてこれでいいのだろうか!
いや言い訳はないのである。
ギャラリー側も事情も事情で、昔から企画にのし上がる作家はごく一部しか存在されない、しかもあまり変化しない。同時に、数年大胆不適な作家が生まれていない。
また私のような年代の中堅作家の立場が危うい。
数年の傾向として若い作家と超ベテラン作家に焦点をしぼりすぎているのも問題。
一種独特の現代美術の成り立ち、制度。。。政治同様、いち早く改革はされないものだろうかと常日頃感じている。
少しずつでも自分から行動を起こさなければと。
とにかくアート業界だけではなく、直に様々な分野の人と会って話す機会を増やすことが最も重要な気がする。
まずはそこからだろう。
Commented by 九十九里在住 at 2009-10-24 15:42 x
かなり的確に分析していますね。

水準の高い展覧会を実現できれば、それで良いとするG画廊のかたくなスタンスは、ぼくは好きですが・・・やはり作家側はそれだけでは満足できません。ましてや高額な費用を払って、その先に何もないのであれば、単なる自己満足にすぎません。一つの画廊だけでは非力なので、せっかく徒党を組んで業界をつくっているのですから、何とかしてもらいたいものですね。(ぼくは群をつくるのは嫌いな一匹狼ですが)例の問題ですが、ようやく会議の議題にしてもらえる事が決まりましたが、状況的にはかなり不利なようです。

ただし、ぼくの経験で言えば、実際にあるイベントの会議に参加してみて感じたのですが、組織には中心となる人物がおり、意外と人は強い意見に流されるのです。日本人は自己主張するのは苦手なので、ほとんどの人は何も発言せずに、後は単純に多数決で決定される事が多いのです。中心人物の心をどう押さえるかが、カギになるような気がします。もう少し頑張ってみようと思います。
Commented by art-pm at 2009-10-24 21:16
九十九里在住様
大変お疲れさまです。
例の問題、作家側から具体的に問題点を指摘することは、まさに勇気ある行動だと思われます。
中心人物に直接対決するくらいの相当なエネルギーをぶつけている訳ですから、頭が下がります。
たとえこれがすぐには実現不可能だとしても、この意見と行動力に何かしら彼らの心に引っかかり、あとあと大どんでん返しってこともあり得るかもです!
期待しています。
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by art-pm | 2009-10-20 12:39 | Comments(2)

美術家・坂内美和子のブログです。日々感じたこと、見たことや、アート制作、展覧会の案内、絵画教室アトリエMIWAのことなど


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